2018年07月26日任意売却は連帯保証人にかかる迷惑を最低限にします
連帯保証人が付いている場合には、様々な問題が出てくる可能性があります。「連帯保証人に迷惑はかけられない」という思いは良く分かりますが、残念ながら少なからずその影響は避けられません。連帯保証人にも丁寧に状況を説明し、できるだけ早い段階で任意売却の決断をされた方が、誰にとってもメリットある事になりますので、まずは専門業者に相談される事をお勧めします。
連帯保証人が外れる事は出来ません
連帯保証人に迷惑をかけたくないために連帯保証人を変更したいとお考えになる方がおりますが、連帯保証人を変更することは不可能とお考えください。連帯保証人を変更することの出来る可能性としては、残りの住宅ローンや債務を【全額一括返済】することのみが可能性のある道になります。ですので、現実的には難しいでしょう。
ですから、多くの経験と知識、ノウハウをもった任意売却専門業者に早く相談することが連帯保証人への影響を最小限にする方法です。
任意売却が連帯保証人に与える影響とは?
連帯保証人は、債務者が借金の返済を滞った時に、債務者に代わって借金を支払わなければなりません。連帯保証人は通常の保証人に比べて責任が重くなっています。例えば債務者本人が借金を返せなくなり、債権者が連帯保証人に代わりに借金を返すよう求めた場合、通常の保証人であれば債務者本人からまず取り立てることができますが、連帯保証人はそれができません。
任意売却でも、連帯保証人の存在は非常に重要になってきます。
それは、任意売却後の残債についても、連帯保証人の責任が残るからです。
そのため、任意売却を行うときは、必ず連帯保証人に承諾を得なければなりません。
仮に任意売却後に残債の支払いが難しくなってしまうと、連帯保証人にその請求がいくことになります。また、債務者が自己破産することになれば、連帯保証人が多額の残債を背負うことになります。任意売却を行う際は、連帯保証人にも丁寧に説明をし、任意売却のメリットを伝えることが非常に重要です。
連帯保証人が任意売却を承諾しない場合の特約
任意売却の手続きで、債権者から「保証人の同意が必要」と言われることがあります。
任意売却の際に連帯保証人の承諾が必要なのは「担保保存義務」の存在が関係しています。
担保保存義務とは?
保証人などの法定代位権者が存在する場合、その保護のために、担保を喪失したり減少させたりしないよう債権者が保存する責任を負うことをいいます。もしこれに違反してしまうと、喪失あるいは減少した範囲の金額について、法定代位権者は責任を免れることになります。
具体的に、連帯保証人の立場に立って考えると
住宅ローンは家を担保にした借金なので、「いざというときは住宅を売却すれば、連帯保証人であっても大きな負担を背負う必要はない」と言われて安心して連帯保証人になったかもしれません。にも関わらず後になって「担保である住宅を実際よりも安い金額で処分したので、残りを支払ってくれ」となってしまうと、保証人としては納得がいきません。そこで担保保存義務違反を理由にローン残債の支払いを拒否してくる可能性があります。
銀行や保証会社などの債権者の立場からすると
保証人の責任が小さくなってしまってはこちらが損をすることになります。
それを防ぐために、保証人に任意売却の承諾を得ようとするのです。
全ての債務者が連帯保証人と密に連絡を取っている訳ではなりません。
最近疎遠になっていたり、別れた配偶者が連帯保証人だった、という場合など、スムーズに承諾を得られないことも多々あります。しかしそれで手続きが止まってしまうと、時間切れとなって自宅は競売にかけられてしまうかもしれません。
そこで登場するのが「担保保存義務免除特約」です。
これはトラブル回避の為に保証契約の中に予め盛り込まれている項目で「担保保存義務違反による免責の効力を放棄する」という特約のことです。
連帯保証人になった段階で、住宅を処分したり抵当権を抹消しても、それについて保証人は文句を付けないと予め約束させられています。この特約があるため、原則として保証人の同意がなくとも任意売却を行うことができるようになっています。
但し、全ての場合に無条件で担保処分を認めていると、連帯保証人側が一方的に不利をしょい込むことになります。裁判でも信義則に反する場合や、権利の乱用に当たる場合は免除特約を認めないとしています。そのため、金融機関は免除特約を設けながらも、同意も念のため取ろうとするのです。
早い段階で任意売却の決断を!
任意売却を行う場合は、連帯保証人の立場に立って誠意ある行動を取る必要があります。
なかなか同意をしてくれない場合も「特約があるから」と強引に進めるのではなく、競売になるよりは残債が減ることを丁寧に説明し、迷惑をかける立場であることを認識しつつ粘り強く説得していくことが大切です。
可能な限り連帯保証人に影響を及ぼさないようにする為には、弁護士にも相談し、残債が残ってしまっても、返済する負担を最小限にしてもらうようアドバイスを受けることです。
残債の金額が大幅に減ることもありますので、保証人にもその事を伝えましょう。
なかなか住み慣れた家を売却するというのは心苦しいこともあると思いますが、住宅ローン等の借金が膨らむ前に、まずはご相談下さい。
競売になってからですと任意売却ができる時間の制限があり、任意売却ができるチャンスを失ってしまう場合もございます。
そうなってしまうと、連帯保証人にもっと迷惑をかけてしまう事になります。
ですので、できるだけ早い段階で任意売却の決断をされた方が、誰にとってもメリットある事になりますので、まずはご相談ください。
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そうすることで借金がなくなり、生活が困窮することは無くなるでしょう。